最近急にラジオ(中波)を聞きたくなり、それも北海道のラジオ放送を聞きたい!ということで、防災用に一台必要ということもあり、携帯可能なポータブルラジオを買いました。買うにあたって、実はいろいろ調べたのです。昔ラジオ(BCL)に凝った時期があり、電波の受信に強い、BCLラジオを探したのです。しかし、BCLブームは30年以上も前の話であり、目的のラジオはなかなかみつかりませんでした。そんな中、遠距離の中波放送に強いという評価のソニーのラジオを見つけ、購入したのです。
自宅に届き、聞いてみると・・・。入らない・・・、北海道の放送どころではなく、東京の放送さえも受信できない・・・。原因はマンションであることと、ラジオをおいている部屋が、電波が受信しにくい状態(隣にもマンションがあり遮られている)であったのです。そこで、中波放送用のアンテナを探していると、ループアンテナを見つけたのです。
(屋外の通路においています。)
そして付属の増幅器でループアンテナで拾った電波を増幅すると、障害はほとんど解消されました♪
「
ミズホ通信」という会社の製品で、BCLやハム(アマチュア無線)を趣味にしていた方であれば、誰でも知っている有名な受信通信機器メーカーで、僕も昔BCLをしていたときには、アンテナカップラーやプリセレクターを持っていて、他メーカーの追従を許さない技術力で高性能を誇っていました。「ミズホ通信」という社名を久しぶりに拝見し、とても懐かしく思い、また、製品の信頼感は全く不安なく購入したのでした。
さてBCLとは、Broadcasting Listener の略で、ラジオ放送(主に海外短波放送)を聞くことを趣味にしている人たちの総称として使われていました。
日本でも1970年代の小学生、中学生を中心に、一大ブームを巻き起こし、ソニー、ナショナル(今のパナソニック)などの電気メーカーは、こぞって海外短波放送に強いBCL用ラジオを開発していました。
僕も小学校5年生~中学校2年生くらいまで、野球やサッカーをするかたわら、家ではBCLにはまっていました。短波放送は、季節や時間により受信状態が全く異なるため、放送局側も周波数を数ヶ月単位で変えていきくのです。雑音の中で海外から発信される電波を拾い、その国のニュースや文化、風土にふれるのが楽しみでワクワクしていました。短波放送の電波特性から、日中はぜんぜん聞こえないため、夜な夜な耳をすまし、ラジオのチューニングを慎重にまわしていました。そして、ラジオ番組の「受信報告書」を書き、感想や入感状態をあわせてラジオ局に報告すると、放送局特製のきれいな絵葉書(ベリ・カード)がもらえるのです。このベリ・カードをたくさん集めるために、まだ持っていない放送局を狙っていました。ラジオオーストラリアやBBC放送などを良く聴いており、受信が超難しいバチカン放送やアルゼンチン放送が聞こえたときは、鳥肌ものでした。
今回、BCLやラジオについてネットでいろいろ調べていると、2年ほど前、BCLの神様と言われていた山田耕嗣氏が亡くなったということがわかりました。67歳とのことで、大変残念に思いました。
山田氏の逝去を惜しむかつてのBCLファンの影響もあってか、再びBCLが復活し始めているのです!BCLラジオは新製品がない関係で、オークション市場では高値で売買され、それもすぐに競り落とされている状態のようです。また、本当に久しぶりだと思いますが、2009年には、
BCLの本も発刊されているのです。流行の中心は、どうやら40代~50代のオジサン族のようです。オートバイやスキーだけではなく、BCLの復活の仕掛け人もオジサン族でした。若者男性が草食動物化する一方、当時「新人類」と言われた、40代オジサン族は、子供に手がかかる時期の峠も越え、少しの時間と少しの金銭的余裕を得て弾けだし、やりたいことをやり始めたようです(笑)